もう7年も経ちますが、仲良しだった同い年の友人を病で亡くしました。
仲良しと言っても毎日メールするような関係ではなく、人生の要所要所で関わって助け合っていくような大切な人でした。
3ヶ月くらい連絡がないのも普通で、いつもならメールなのにその時に限って電話が来たので珍しいなあと思って出たことを覚えています。
でもその後は記憶がぼんやり。
頭が真っ白。
ちゃんと覚えているのは、その夜に抜け殻となった彼女に会ったことくらいです。
後日お葬式があったのですが、出席できませんでした。
生きているうちに話しておきたかったことがたくさんあって、お別れも言えずにいきなりのさよならで、とても受け入れられずに一人で見送りました。
彼女は「こんな姿は誰にも見られたくない」と言っていたそうです。
でも、私はそれでもいいから最後に会いたかった。
そういう思いが強かったからでしょうか、その後ひんぱんに彼女は夢に出てきてくれました。
その頃は今の旦那さんと結婚する前の不安定な状態だったせいか、ほとんどが私を気遣う夢。
そして時々説教。
「彼氏とけんかで落ち込むとかどんだけ贅沢なの?」と明るく笑います。
車の中で彼女の大好きな音楽をかけると現れてくれるようにもなりました。
はじめは驚いて、その後号泣しましたが。
そんなことが1年続いたある日。
大きなスーツケースを持った彼女が夢に出てきました。
「もう行くから。いい?ちゃんと食べるんだよ。」
「どこ行くの?いつ戻るの?」
「ふふ。」
命日の前日でした。
それっきり二度と夢にも出てこなくなりました。
その後1年経ってもやっぱり出てこないので、本当にどこかへ行ってしまったんだ区切りをつけなきゃと思っていた頃に、彼女のお母さんと会っていろいろな話をする機会がありました。
お母さんの話を聞かせてあげたかった。
報告したいこともたくさんあるのに。
会いたいなー。
うじうじ思いを募らせていたそんなある夜。
真っ白い空間にいました。
上下も左右もない、ただの空間。そこでなぜか走っています。
ふと足元を見ると人影が動いています。
人影はどこかターミナルっぽい所へ向かってぞろぞろと連なり、私もなんとなくそこへ走って行きました。
人の流れを横切るように近付くと、急に「よ!」と声をかけられ、振り向くと彼女がニコニコしています。
「あ!ちょうどよかった!あのね、お母さんにあったんだよ。それでね…」
「知ってるよ」
「え??」
「全部見てるから。」
「え?じゃあ、あれも、これも…?」
「うん。知ってるよ。見てたよ。」
「ああ、そうなのか…」
「そうなんだよ。」
「よかった。じゃあ、私行かなきゃ!」
この間、なぜか立ち止まってはいけないと思っていたので足踏みしていました。
そして数歩進んで振り返った時、彼女はもう人影に紛れて…というかそこは影よりももっとぼやけた雲のようなものだけで、もう人の
原型すら保っていない存在だらけでした。
見分けのつかなくなった靄を見て、慌てて走り出しました。
ひたすら走って、走って、走って。
目が覚めました。
何もかも見ていてくれた…
安堵の気持ちでいっぱいでした。
「いくら会いたいからって、無意識に4層行っちゃうって…。」
「あー…。やっぱりそうですか?」
師匠によるとあそこは霊界だそうです。
過去生で何度もシャーマンやっているから行き慣れてるんだろう、と。
「無事で何より。これからはちゃんと7層通して安全に行ってね。」
「はい。気をつけます。」
って、無意識下のことをどうやって気をつけたらいいんだろ?
それにしても執着って恐ろしい。
手放せてよかった。
今は会いたいなーと思うだけでちゃんと来てくれてることがわかるので安心してます。
シータだと呼び出して会話することもできるし。
なんて便利なんだろ。