気づき

コスミレと私の南天

春ですね。

今年も庭の隅っこにコスミレの新芽が伸びてきました。

ここら辺が雑木林だった時の名残か、庭に自生している株です。

この冬はとても寒かったから根がやられちゃったかなぁと心配したのですが野生は強いですねー。

 

花の季節までにはあともう少し。

まわりの雑草や落ち葉を少し整理してあげようとしゃがみこんだ時…

「私の南天は元気?」

と…

友達の声が聞こえてきました。

コスミレの横に植えてある南天は、私がここに引っ越してきた時に近所のお宅から譲ってもらったもので、根を掘り起こす肉体労働を彼女が買って出てくれたのです。

 

 

ボクシングをやっていた彼女は筋トレが趣味で、スコップを振るうかたわら

「ね、この肩甲骨の筋肉がモリモリしてすごくない?」

と、筋肉自慢をしていたのでした。

無事に移植が済み、何泊かしていた彼女が帰る時に

私の南天のお世話、よろしくね」

と言い置いていきました。

その後も会うたびに

「私の南天は元気?」

と聞くので、すっかり季節の挨拶のようになっていました。

 

その彼女は数年前に亡くなり、私は辛さのあまりぎっくり腰になって葬儀に参列することができませんでした。

うすら寒い11月の初め、這うようにして彼女の南天のところへ行き、一人でお別れを言いました。

 


 
「私の南天は元気?」

元気だよ。もう剪定してあげないとモッサモッサだね。
コスミレもニワゼキショウも、これからどんどん伸びてくるよ。
シロツメクサとホトケノザは増えすぎたから抜いちゃったけどね。

 

病気と障害のセミナー中、私は子宮ガンを憎んでいることを知りました。

そして、彼女の死で自分のことを責めていたことも。

いろんなことに気がついた今、そろそろ全部手放せるかな
悲しいやり方で何かを学ぶのはもういいや。

彼女の南天は今日もとっても元気。

日当たりが悪い庭の隅っこで、めげることなく少しの光を求めてぐんぐん枝を伸ばしている姿は、とても力強いのです。

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